太陽光発電は運用期間が長期間に…
太陽光発電の保険について記事
2021.11.30
太陽光発電所有者は必読!出力抑制の全て!
電力会社による出力抑制が行われたことによって売電ロスが発生した時に、損失をカバーできるのが出力抑制保険(出力抑制補償)です。
耳にしたことがある方、全くご存知ない方様々だと思いますが、具体的な内容についてはよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
そもそも必ず入らないといけない保険なのか気になりますよね。
当記事では出力抑制の仕組みと出力抑制保険の補償内容、補償の必要性について説明していきます。
最後まで読めば出力抑制保険についての理解が深まり、効率よくリスクに備えることができるようになります。

出力抑制とは
電力会社による出力抑制の概要についてみていきましょう。
出力抑制の仕組み
出力抑制とは一定の条件下で電力会社が発電事業者に対して、発電設備からの出力停止や抑制を要請する制度のことです。
東日本大震災以降、電力の供給量不足が問題になったことがありましたが、出力抑制は電気の供給量が過大となった場合に起こる問題だといえるでしょう。
電力の需給バランスが崩れてしまうと周波数が安定せず、電気設備の不調や大規模停電が発生する可能性があるので、コントロールをする必要があります。
需要を供給が上回った場合、消費電力を調整するのは難しいため発電出力を調整す流といった方法がとられます。
出力抑制のルール
出力抑制の期間については以下3つのルールがあります。
- 30日ルール:年間30日を上限に無補償の出力制限を要請できる
- 360時間ルール:年間360時間を上限に無補償の出力制限を要請できる
- 無制限無補償ルール:年間の上限時間なく無補償の出力制限を要請できる
どのルールが適用されるかは、電力会社に接続した時期・電力会社の管轄地域・発電容量によって異なります。
2015年1月26日に再生エネルギー特措法が改正されたことで現在のルールができました。
【参考資料】経済産業省資源エネルギー庁 出力制御について
需給バランスが崩れてもすぐに出力抑制が要請されるわけではなく、太陽光発電の場合火力発電の供給抑制など、他の対策を講じたのちに抑制がかかるようになっています。
【参考資料】電力広域的運営推進機関 送配電等業務指針 / 業務規程
出力抑制の実績と今後の見通し
出力抑制はどのくらいの頻度で行われているのでしょうか。
過去出力抑制は九州電力の管轄で、種子島や屋久島といった離島を中心に数回行われてきました。
そのほかの地域で実施された実績は今のところありません。
参考:経済産業省資源エネルギー庁 需給バランス制約による出力制御のシミュレーションに必要な情報
今後については無制限無補償のルールを全国一律で適用し、公平性を担保しようとする動きがあります。
もしルールが変更されれば、これまで出力抑制の適用対象外だった地域では出力抑制がかかる可能性があり、そのほかの地域では出力抑制がかかった場合の制御日数が少なくなります。
【参考資料】経済産業省資源エネルギー庁 第26回 総合資源エネルギー調査会
出力抑制補償とは?
出力抑制補償とはどのような内容なのでしょうか。
出力抑制が行われた場合には売電がストップしますので機会損失が発生し、利益を得ることができなくなります。
出力抑制補償ではこの本来得られるはずだった利益の減少分について補償対象としています。
加入するメリットとしては、リスクに備えることで収入が安定し融資が有利になる可能性が挙げられるでしょう。
一方で年間数十時間〜100時間の補償対象外となる期間が設定されていることや、自然災害の影響による休業・出力低下については補償されないという点には注意が必要です。
保険料は太陽光発電設備の設置状況・地域・発電容量によって異なります。
出力抑制補償の必要性
太陽光発電を設置するにあたり出力抑制補償は必須なのでしょうか。
現状では加入する必要性は薄いといえます。
以下が主な理由です。
- 出力抑制の実施実績が全体で見れば少ない
- 制度変更により出力抑制日数が減る可能性が高い
- 電力会社の方針としては出力抑制をしない方向で取り組んでいる
- 出力抑制保険の免責(補償対象外の期間)期間が長い
- 出力抑制保険の保険料水準が高い
保険に加入する場合、リスクの発生可能性と影響度を考慮することが重要です。
リスク発生可能性がかなり低い現段階では必ず入るべきとまでは言えません。
現状で出力抑制が実施されている九州地方の事業者の方や、もし投資対費用効果が高く割安だと思える料金であれば加入を検討するのも良いでしょう。
まとめ
出力抑制の制度概要や抑制補償の内容や必要性について説明しました。
出力抑制は発動された場合売電収入に一定の影響を与えると考えられますが、実際の要請実績としては限定的なものになっています。
抑制保険も現状では「あるに越したことない」保険ですが、必要性は高くありません。
今後出力抑制の実績が増えるようであれば加入を検討してもよいのではないでしょうか。
抑制保険については弊社で取り扱っていないため、気になった方は各保険会社へお問い合わせください。
太陽光発電の運用にあたっては各事業者ごとのリスクに合わせて、抑制保険以外にも検討すべき保険があります。
以下の記事から太陽光発電の保険について知る事が出来ますので参考までにご覧ください。
ひとまずこれを読んでおけば大丈夫!【2021年太陽光発電の保険まとめ】
弊社では太陽光発電に関わる保険のプロとして最適な商品をご提案できますので、お見積もりについてはお気軽にご相談ください。

監修者:川原 史則
「太陽光発電の保険相談所」の運営会社、株式会社FFFの代表取締役。
太陽光発電に特化した損害保険代理店歴約11年で2023年5月時点で約20,000件を超える太陽光発電の保険の契約に携わる太陽光発電の保険に関するプロフェッショナル。
太陽光発電と保険の両方に詳しい代理店は稀な為、日々全国各地から太陽光発電の保険の相談を受けている。



