太陽光発電が自然災害などで売電…
太陽光発電の自然災害事例記事
2024.04.23
太陽光発電の故障原因からみる重要な対策とは
太陽光発電の保険金請求の8割は自然災害の雪災、水災、風災、雹災、落雷になっており、特に雪災と水災に遭うと太陽光発電は重大な被害に発展する傾向にあります。
また、全体の損害発生の割合でいうと、雪災26%、水災24%、風雹災19%、落雷13%という形になっています。今回の記事では、重大な被害のリスクをカバーする為の太陽光発電の保険の対策や設備対策について記載していますのでご参考にしていただければと思います。
自然災害の被害リスクにおける設備対策について
①風災
・強風に対して耐荷重性能を向上させたパネルを使用する。
・ボルトの空洞内に金属製の芯を入れる。
・角度可変機能をもつ架台を使用し、風の強い地域は、パネル角度を10~15度に設定する。
・架台にはステンレスまたはスチール等の強度の高い材質を使用する。また表面に防腐処理を行う。
②雪災
・布基礎もしくはベタ基礎等のコンクリート基礎を使用する。
・角度可変機能をもつ架台を使用し、雪の降る地域は、パネル角度を30度以上に設定する。
・架台の強度・高さを、垂直積雪量を大きく上回る水準に設定する。
・多雪地域では降雪量の監視モニターを設置し、積雪量が一定量を超えた場合には除雪作業を行う。また、連続降雪にも対応できる除雪要員、設備を確保する。
③水災
・土地を高くしたり、架台を高くしたりし、敷地で想定される浸水深以上のかさ上げを行う。
・切土盛土を行った造成地では地下排水用の暗渠を整備する。
・盛土の土質や高さに応じた傾斜角度や土留め、擁壁の施工を行う。
④落雷
・避雷機器(避雷針、SPD等)を導入する。
自然災害による保険対策について
自然災害による故障リスクを保険もしくは保証でカバーする為には、火災保険もしくは動産総合保険に加入をリスクヘッジすることが大事になります。
また、休業補償も併せて加入することに故障時の本来売電していた遺失利益の補償を受けることが可能になります。
太陽光発電の休業補償に関しましては、以下の記事をご覧ください。
まとめ
近年気候変動により定期的に大規模な自然災害が起こっており、保険会社が提供する損害保険の補償内容の制限や保険料の増額が起こっており、今や損害保険だけでは太陽光発電の運営リスクをカバー出来なくなってきています。
そんな中でも弊社では、保険会社各社の情報を所有しておりますので、その時に適した太陽光発電の損害保険のプランをご用意しておりますのでお気軽にご相談くださいませ。
自然災害以外の事故傾向についてはこちらの記事でご紹介しておりますのでご参照ください。
意外に知らない?日本国内で起きている太陽光発電の事故傾向について
出典:MS&ADインターリスク総研株式会社
監修者:川原 史則
「太陽光発電の保険相談所」の運営会社、株式会社FFFの代表取締役。
太陽光発電に特化した損害保険代理店歴約11年で2023年5月時点で約20,000件を超える太陽光発電の保険の契約に携わる太陽光発電の保険に関するプロフェッショナル。
太陽光発電と保険の両方に詳しい代理店は稀な為、日々全国各地から太陽光発電の保険の相談を受けている。